Google Takeout の YouTube データ ― どのファイルに何が入っているか
Google Takeout で YouTube のデータを書き出すと、フォルダとファイルがいくつも入った zip が届きます。視聴履歴は HTML と JSON のどちらがいいのか、コメントの CSV は何列目に何が入っているのか、日時は何時の表記なのか。開いてみないと分からないことが多く、中身を説明した公式の一覧もありません。この記事は、表計算ソフトやテキストエディタで自分で中身を見たい人のための辞典です。ファイル名や列名は、2026 年 10 月に確かめられた範囲で書いています。Google の仕様は予告なく変わるので、手元のファイルと違うときは、手元のほうが正しいと考えてください。
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書き出しの基本:時間・分割・期限
Takeout は、Google アカウントのデータをファイルにまとめて書き出す Google の公式の仕組みです。YouTube は Google Takeout の一覧から選びます。「YouTube と YouTube Music」の中の「すべての YouTube データが含まれます」を押すと、種類ごとに入れる・外すを選べ、履歴は HTML と JSON のどちらで出すかも選べます。
書き出しの仕様は、Google アカウント ヘルプの「データをダウンロードする」 に書かれています。2026 年 10 月に確かめた内容は次のとおりです。
- 時間。アカウントの情報量によって数分から数日かかります。ほとんどの人は、依頼した当日にリンクが届くと書かれています。
- 形式と分割。.zip と .tgz から選べます。上限サイズより大きくなると複数のファイルに分かれ、分割を減らすには上限を 50GB にします。
- 期限と回数。アーカイブは約 7 日で期限切れになり、ダウンロードは 1 つのアーカイブにつき 5 回までです。
- 期間は選べない。書き出すデータの期間は指定できません。毎回、残っている全期間が出ます。
- 定期的な書き出し。「2 か月ごとに 1 年間」というエクスポートも選べます。
自分で動画を投稿しているアカウントは、動画ファイルそのものが入って zip が非常に大きくなります。視聴履歴やコメントだけが欲しいなら、YouTube の詳細で「動画」のチェックを外します。
フォルダ構成とファイル名
zip を開くと、いちばん上に Takeout フォルダがあり、その下の「YouTube and YouTube Music」フォルダ(日本語の画面で出したときは「YouTube と YouTube Music」)に、種類ごとのフォルダが並びます。フォルダ名とファイル名は、Takeout を使った言語の表示名になります。
| 中身 | 英語名の例 | 日本語名の例 |
|---|---|---|
| 視聴履歴 | history/watch-history.json または watch-history.html | 履歴/視聴履歴.html、再生履歴.html、watch-history.html のように、日本語名と英語名が混ざることがある |
| 検索履歴 | history/search-history.json または .html | 履歴/検索履歴.html |
| コメント | comments/comments.csv | コメント/コメント.csv |
| ライブチャット | live chats/live chats.csv | ライブ チャット/ライブ チャット.csv |
| 登録チャンネル | subscriptions/subscriptions.csv | 登録チャンネル/登録チャンネル.csv |
| 高評価した動画 | playlists/likes.json など | 高評価.json など |
古い書き出しでは、コメントとライブチャットが my-comments や my-live-chat-messages というフォルダの HTML ファイルでした。コミュニティ製の Takeout 解析ツール google_takeout_parser の説明にも、同じ名前が旧形式として載っています。
フォルダ全体の一覧を載せた Google の公式資料は見つかりませんでした。上の表は、2026 年 10 月の時点で確認できた名前の例です。同じ種類でも、書き出した時期や言語で名前や場所が違うことがあります。
視聴履歴:HTML と JSON のどちらを選ぶか
視聴履歴は、HTML と JSON のどちらかを選んで書き出せます。人が読むなら HTML、表計算やプログラムで扱うなら JSON が向いています。HTML は見た目を整えた文章の中に日時が入っていて、機械で読むと日時の取り違えが起きやすいためです。
JSON の主な項目
視聴履歴の JSON は、1 回の視聴が 1 つの塊になった配列です。項目の並びは、Google の My Activity のスキーマ(Data Portability API) と同じ形で、YouTube では次の項目を読めば足ります。
| 項目 | 入っているもの |
|---|---|
| header | サービス名。Google のスキーマの例では「YouTube」 |
| title | 「Watched 動画のタイトル」、日本語なら「動画のタイトル を視聴しました」。削除された動画では、タイトルの代わりに動画の URL が入ることがあります |
| titleUrl | 動画の URL。https://www.youtube.com/watch?v= のあとの 11 文字が動画 ID です |
| subtitles | チャンネルの名前(name)と URL(url)。URL の channel/ のあとが UC で始まるチャンネル ID です。チャンネルの情報が無い行もあります |
| time | 見た日時。UTC の ISO 形式(2024-01-15T12:00:00.000Z のように末尾が Z) |
| products | サービスの一覧。スキーマの例では「Youtube」 |
| details | 補足。広告として再生された動画にだけ付く(次の項) |
スキーマには、このほかに activityControls(「YouTube watch history」など、どの履歴の設定に属する記録か)もあります。title の頭は、見た動画なら Watched ですが、同じ履歴の仕組みには「Subscribed to」「Visited」のような別の行動の記録も例として載っています。動画の視聴だけを数えたいときは、titleUrl が watch?v= の形の行だけに絞ると安全です。
広告として再生された動画の見分け方
履歴には、自分で選んだ動画だけでなく、広告として流れた動画も 1 行として入ります。JSON では details の中に「From Google Ads」という名前が付きます(日本語の画面で書き出すと「Google 広告から」)。HTML では、その行のセルに「詳細: Google 広告から」といった注記が付きます。「視聴回数」を数えるときは、この行を除かないと実際より多くなります。
また、視聴履歴は新しい順に並んでいます。同じ動画が履歴の何行に出てくるかが、その動画を見た回数の目安です。ただし YouTube 側で消した履歴や、自動削除の期間より古い分は、Takeout にも入りません。
登録チャンネルと、そのほかのファイル
登録チャンネルの subscriptions.csv は、見出しが Channel Id, Channel URL, Channel Title の 3 列です。チャンネル ID(UC で始まる)、チャンネルの URL、チャンネル名が入ります。登録した日の列はありません。いつ登録したかは、Takeout からは分かりません。
- 高評価。2026 年 10 月に確かめた書き出しでは、ほとんど入っていません。
- 検索履歴。history フォルダに、視聴履歴とは別のファイルで入ります。検索した言葉がそのまま残るので、共有するときは特に気をつけます。
- 動画ファイル。自分が投稿した動画は videos フォルダに、元のファイルが入ります。zip が大きくなる原因の大半はここです。
項目やファイルが見当たらないとき
YouTube の項目の一覧は、アカウントのデータによって変わります。2026 年 9 月に確かめた範囲では、コメントの記録が無いアカウントには、「コメント」と「ライブ チャット」という項目自体が出ませんでした。コメントをしたことがなければ、項目が無いのは普通のことです。
- ブランドアカウントのとき。チャンネルをブランドアカウントで作っていると、見たい動画やコメントが別のアカウントに入っています。Google のヘルプにも、ブランドアカウントを使っているときはそのアカウントに切り替える、と書かれています。複数あるときは、1 つずつ書き出します。
- 登録チャンネルが入っていないとき。subscriptions.csv が見当たらないときは、詳細で「登録チャンネル」にチェックが付いているかを確かめて、書き出し直します。
- 履歴が短いとき。履歴の自動削除を設定していると、その期間より前の分は Google 側に残っておらず、Takeout にも出ません。
日時の書式とタイムゾーン
同じ瞬間でも、ファイルによって日時の書式が違います。表計算に読み込む前に、どれなのかを確かめてください。
| ファイル | 日時の書式 | 注意 |
|---|---|---|
| 視聴履歴の JSON | 2024-01-15T12:00:00.000Z のような ISO 形式 | 末尾の Z は UTC。日本時間にするには 9 時間足します |
| コメント・ライブチャットの CSV | 2023-04-14T07:39:35.956042+00:00 のような ISO 形式 | +00:00 は UTC。秒の小数が長い行もあります |
| 視聴履歴の HTML | 「Sep 3, 2024, 9:15:22 PM JST」(英語)、「2024/09/03 21:15:22 JST」(日本語)のように、末尾にタイムゾーンの略称が付く | 年月日の並びや午前・午後の表記が、書き出した言語で変わります。JST などの略称は、表計算や多くのプログラムの日付関数が読めません |
日付ごとに数えるときは、UTC のまま日付を切り出すと、日本時間では前日・翌日にずれます。たとえば UTC の 2024 年 9 月 3 日 12:15 は、日本時間では同じ日の 21:15 ですが、UTC の 15:00 以降は日本時間では翌日になります。夜に見ることが多い人ほど、数え方次第で日付別の集計が変わります。
HTML の 1 つのセルには、「Watched タイトル」「チャンネル名」「日時」の順に並びます。動画のタイトルに日時のような文字(「Live Jan 1, 2024, 10:00 PM」など)が入っていることがあるので、日時は最後の行から読みます。
個人情報として扱う
Takeout のファイルは、見た動画・探した言葉・書いた文章・登録しているチャンネルの記録そのものです。趣味や関心、生活の時間帯まで読み取れます。人に送るときや、オンラインの変換サービスに載せるときは、中身を必ず見てからにしてください。
- 表計算で開く作業は、できるだけ自分のパソコンの中で済ませる。
- 誰かに見せたい部分だけを別のファイルに写し、元のファイルは渡さない。コメントの Channel ID から、自分のチャンネルは特定されます。
- 使い終わったら、ダウンロードした zip と解凍したフォルダを消す。メールで届いたリンクも、期限が切れるまでは有効です。
推しログでは
推しログには、この zip を選ぶだけで、視聴履歴・コメント・ライブチャット・登録チャンネルを推し活の記録として取り込む画面があります。ブラウザの中で読み取り、広告再生の除外や日本時間の日付への変換は自動で行います。手順は Takeout で YouTube の視聴履歴を取り出して、推し活の記録にする方法 にまとめています。
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コメントとライブチャットの CSV
コメントとライブチャットは CSV です。1 行目が見出しで、2 行目から 1 件ずつ並びます。推しログの読み取りで扱っている列の並びは次のとおりです(2026 年 10 月時点)。
2024 年 6 月ごろに、コメントの CSV は列の順番が変わりました(Comment ID が 1 列目から 4 列目に移り、Channel ID が先頭になりました)。古い書き出しと新しい書き出しの CSV を連結すると、列がずれます。「何列目」ではなく、1 行目の見出しの名前で列を選んでください。